A 独学で建築家になってみる【建築教育を受けずに30代から独立する方法】

A 独学で建築家になってみる

建築家には学校での建築教育を受けずになれるのか。
答えはYes

どうやって勉強するの?
誰に建築を教えてもらえるの?
どこから働き始めるの?
建築士の資格はどうするの?
どうやって建築家として独立すればいいの?
独立したら仕事はどうするの?

分からないことがきっと沢山あるでしょう。
そもそも建築設計に携わる人の大半が学生時代に建築教育を受けた人々ばかり。
私自身も建築教育を受けずに設計業務をしたり転職した人に出会っていません。
全くといってよく、0人
ですから分からないのは当然。
幾つかのブログ記事で、その”分からない”を少しづつ解いていきます。

私は30歳手前で初めて建築設計事務所に身をおきました。
そこで働きながら少しづつ自分で建築を勉強しながら独立し、ライセンスを得て自らの設計事務所を運営しています。
それら建築などに関係する情報を、ブログで記事にしています。

この記事では私の体験や方法から、建築業界に身を置く方法から独立までをまとめています。
より詳しい内容はそれぞれ別の記事にしていますが、まずはこんな方法もあるのかといった大きな流れを知ってもらえればと。

くり返しになりますが、建築教育を受けずに建築家になる人はほとんどいません。
ですから、実体験からの情報というのも少ない。
試しに、独学 建築家 とでも検索してください。
世界的な建築家の安藤忠雄さんぐらいしか検索にかからないでしょう。
安藤さんは若い頃から後々の日本の建築やデザイン界を牽引していく人々との交流もありました。
そして、世界が知る建築家の一人です。
ですから多くの人が同じような建築家になることは難しいと思います。
安藤さんのようになれるかは保証できませんが、独学で建築家になる方法の一つはブログの中で知ることができます。

トップランナーの建築家になるのは一握りです。
しかし建築業界で独立して生活していくまでは、私の経験を鑑みても多くの人が独学でなれます。

まずは【働いて学ぶ】

先述の安藤忠雄さんもそうですが、私も建築設計の仕事をしながら学んでいきました。
独力で建築家になる方法の一つは、先ずは働いてから学べ、です。
でも読者の方は”?”だと思います。
普通は専門の教育を受けているから専門の職につけると考えます。
正しい認識で、先述のとおり建築設計業界の多くはそうです。
しかし建築業界の面白い側面だと思いますが、専門性ではなくて”ユニーク”でもぐり込めることがあります。
別の記事にゆずりますが、私は中国大陸を一周しているとき、上海にある建築設計事務所の所長と交流をもったことが縁で建築業界にはいりました。

アトリエ事務所を狙え

ひとつ知ってほしいワードがあります。
アトリエ事務所。
設計事務所の組織形態の一つなのですが、所長である建築家の個性が強くでている中小零細規模の事務所です。
私が働き始めた設計事務所もアトリエ系と世間では呼ばれるところ。
有名になり大きな規模になるアトリエ事務所もありますが、そのほとんどが所長一人の裁量で事務所運営しています。
ですからその所長が、”この人オモシロイから事務所で使おうかな”と思えば直ぐにでも事務所にもぐりこめます。

アトリエ事務所の所長さんは、多かれ少なかれ個性的です。
必然アトリエ事務所もそれぞれ独特なので、ユニークに対しての寛容度が高いです。
建築教育を受けずに大手企業の設計室に採用面談などを申し込んでも、100%受け付けてくれませんのでご注意を。

建築教育を受けずに建築家になろうとしていること自体がじゅうぶんユニークですが、読者の皆さんも自らのユニークを探してみましょう。
私を採用した建築設計事務所の所長は、
・異業種を経験してる(前職はアパレルでした)
・中国を長期間放浪して、変わった場所ばかり行っている
・突然アポイントとりにくる
・そもそも日本人が働きたいと訪ねてくること自体が少ない
など普通の建築関係者とは違う人材で面白い、と言っていました。
私自身は”それが面白いのか”といった印象でした。
第三者が何を面白いと考えているかは自分で認識できていないこともあります。
ですから周囲に聞いてみるのもよい方法です。

そのユニークさを携えて、気になった事務所に片っ端からアポをとったり飛び込んで下さい。
私の経験をいうと、実は気になった事務所ではなく目に付いたところを片っ端から、でした。
素人の人間が選り好みをしても間口が狭くなるなるばかりだし、好みの相手だと緊張してしまう性格だったので。
恥ずかしがり屋さんは、深く考えず機械的に取り組むのもコツです。

小さい事務所ばかりなので、忙しい時期に連絡したりすると冷たい対応も当然されます。
私も修行時代2,3日徹夜しているとき、電話の対応する時間も惜しくてイライラしてました。
これはもうタイミングなので仕方なし。
通常の面接であれば、自分の強みが相手のメリットになるようにプレゼンすることが王道です。
しかし専門的な仕事を未経験で働きながら学ぼうとしている人間に、相手へ提示できるメリットはありません。
ですから王道はきっぱり捨てて、ユニークな事務所へ自分のユニーク推し一本でいきましょう。

私は事務所に3年間みっちり、ほぼ365日24時間の殆どを建築設計とその関係の生活に注ぎました。
3年後に上海から日本にもどり、そのご独立して自分の事務所を開設。
3年間としたのは、その実務経験で建築士免許の受験資格が得られたからです。

建築設計事務所で働くのに【ライセンスは不要】

建築士の免許ですが、事務所に勤めているあいだ必須のものではありません。
建築士ではなければできない業務は法律で定められています。
しかし事務所内で他の人が持っていれば、読者の皆さんでなくてもOK。
独立後に建築設計事務所開設の際は、監理建築士の資格若しくは所属が必要です。

結果で言えば、私自身はライセンスを取得する選択をしました。
日本で独立して建築家を目指すのであれば、”あったほうが活動の自由度はあがる”が私の見解。
建築士の資格試験にも独学と学校の選択肢がありますので、資格試験に関してもブログにしてます。

30代からでも独力で建築家になれる

私が建築設計事務所に勤めながら建築を学び始めたのは、30歳も迫った20代後半です。
”面白い”で入れる事務所から仕事をはじめ、実務と自習で建築設計を覚えていきました。
ライセンスの受験資格を得られるまで働けば、その後の道筋はずっと楽になります。
何故ならそこからは経験者として取り扱ってくれるので、転職や独立の障害が下がります。

私は独立の道を選びましたが、一度経験者になれば企業の設計室に転職も可能です。
実際そうしたお誘いを受けた経験もありました。

最後に少しだけ独立後についてふれます。
独学で建築家になって、仕事はあるの?
そんな”分からない”がある読者さんもきっといるでしょう。
詳細は別の記事にしていますが、建築の美術・技術や知識でできる仕事は無数にあります。
一部ですが私が経験してきたことをまとめておきます。

設計チームへの参加(いわゆる設計の請負仕事)
施工事務所の設計・デザイン顧問
一般者に向けての建築教室
地方での地域デザインや空き家の運営やコンサル、ワークショップ改修
リノベ不動産業
職人さんや工芸作家さんの活動発信や、自身の製作物販売
・ 古民家を活用した広域地域のアンテナショップの設計・運営 
・ 内装や建築のデザイン業

独学で建築家を目指すなら、【今すぐ行動】

最後に一つアドバイスをすれば、すぐに行動を。
30歳近くで建築の仕事に関り始めましたが、アトリエ事務所は激務なので体力が必要です。
50代であの業務が出来るかと問われれば、無理。
なかなか行動にうつせない人は、独学系建築家の大先輩”安藤忠雄さん”の書籍から勇気をもらいましょう。
難しい物言いが少ないのでテンポよく読めますよ。
何よりも行動する勇気が必要なんだなと元気付けられます。

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