E-2 移住前に知っておくこと【隠れた費用と自然災害】

E 地方・空き家・移住

地方移住が増えていますね。
私も10年ほど東京と長野県を仕事の拠点にしていました。
今、住いは長野県にしています。
移住の相談や移住者と接する機会も多いので、移住前の注意点を記事にしています。
結論から言うと、田舎暮らしに憧れているぐらいのフワッとしたモチベーションだけで決めてはいけませんよ、です。

リモトーワークが増えてきた影響もあり、都市圏からの移住が多くなっています。
幾つかの移住スポットを視察する機会もありますが、よい物件の多くは借り手が決まっています。
各自治体に移住相談の窓口などがありますが、そこで得られる情報には限りがあると実感している読者さんも多いでしょう。
そこで私の周囲の実例を記事にしました。
移住前に調べることや注意点の参考にしてもらえれば幸いです

私は東京と長野県で活動しており、建築設計事務所を運営しています。
学校ではなく仕事で建築を学んだ独学の建築家。
長野県で空き家再生や地域デザインのこともしています。
オフィス機能は両方に用意していますが、住いは東京から長野県に移しました。
世間からみれば、移住者となるでしょう。
それら建築などに関係する情報を、ブログで記事にしています。

この記事では、下記の内容を伝えます。

・地方ならではの出費
・移住地の土地選び

日々のお金問題は、仕事と同様に関心ごとの強いトピックでしょう。
地方ならではの出費や価格感を覚えておきましょう。
家選びも重要ですが、土地選びも重要です。
災害の現場も目にしてるので、そのあたりの注意事項も知って下さい。

出費に関しては、家賃の安さだけで決めないことです。
色々トータルすると、ちょっとした都市圏の出費よりも高くなるケースもあります。
土地選びは、景色のよさや美しさの裏側に危険もあります。
生命に関ることなので、その土地を慎重に調べましょう。

ここでの記事は、私の活動拠点のひとつである長野県での事例を紹介。
朝日村、木祖村、塩尻市、辰野町、松本市、周辺が私の活動エリアです。

地方ならではの出費

賃貸料金の安ことを移住の理由にあげている人がいます。
たしかに都市圏に比べてずいぶん安い。
同程度の賃料であれば広い部屋を借りることもできます。
コンディションにもよりますが、2階建ての戸建賃貸でも3-5万もあれば十分です。
地域によっては、1-2万で済みます。
ただし、住むとなると地方の町ならではの経費が様々。
私が関っている、長野県辰野町にある物件の例でご紹介。
リノベ不動産で扱っている物件です。

戸建に住む場合ですが、徴収される費用。
まずは自治会費など隣組関係で徴収される費用。

区費2,500円×4回=10,000円
常会費1,000円×2回=2,000円
消防500円×2回=1,000円
外灯費500円×4回=2,000円

任意といえば任意なのですが、新参の住人には断りにくい費用。

私が住んでいる朝日村などは、組に加入しないとゴミ集積所が利用できなかったりもします。
初回のみですが入会費として2万程度徴収され、年会費は8,000円。

その他、環境に左右されますが。

河川清掃年2回 不参加の時2,000円×2回=4,000円
積雪時歩道の雪かき 雪国なので想定で5回としましょう。
不参加の時2,000円×5回=10,000円

自然環境にあこがれて移住する人が多いですが、その美化と維持にはお金もかかってくるもの。

普段都市圏のマンションやアパートに住んでいる人からすると、随分と色々と費用がかかるなと思われそうですね。

辰野町の例で合計してみましょう。
29,000円/年。
これを1ヶ月で割ると、約2,500円。
地方物件を探すときは地域で徴収される費用を確認して家賃計画を立てましょう。
私は生まれが田舎のほうだったのであまり抵抗がありませんが、都市圏暮らしが当たり前の人は扱い方に迷うようです。
断っても構わないのですが、町が小さければ小さいほどよい顔ではみられません。

地方の町にはその場所ならではの徴収費用がたくさんあります。
お祭りの積立金などで、年間4-5万要求されるような町もあります。

あと駐車場料金など車に関係する費用は特に調べておきましょう。
大抵は車がないと生活できません。
1台分は確保されている物件がほとんどですが、成人は一人一台無いと生活が不便。
複数台駐車できないときは、周囲の駐車場代もしっかり調べておきましょう。
家賃同様に都市圏に比べて格段に安いですが、1台につき3,000円~5,000円/月程度
生活用品店が、住む予定の町から離れた場所にあるときは注意。
そこまでの距離と頻度からガソリン代も見込んでおきましょう。

私の活動拠点がある長野県のような寒冷地では、プロパンガス代や灯油代も大きな出費。
プロパンガス代は、冬季だと10,000円以上は普通にかかってきます。
地方は都市部に比べて、価格が強気で高いです。
松本市の一部など都市ガスを供給している地域もありますが、まだ少ないのが現状。
プロパンガス費用を抑えるコツ。
給湯や湯沸しは灯油、電気やカセットガスなどで代用したほうがお得です。
友人は給湯関係を灯油燃料の設備に変更していました。
調理はカセットガス。
余裕でもとがペイできると思います。

上下水道料金も人口の少ない地域は比較的料金高め。
私の住いの東筑摩郡朝日村を例にすると、一ヶ月の基本料金は4,550円
東京住いの経験がある私からすると、高く感じます。

自然環境や近い人間関係など、良い部分が地方の小さな町には沢山あります。
出費に関しても安く済むことは多いですが、賃料の安さばかりに気をとられないようにして下さい。
追加で必要な経費を合算していくと、そこまで割安にならないケースもあるのでご注意を。

移住地の土地選び

記録的な大雨があった2021年、私が拠点にしている木曽平沢と奈良井の町も土砂で国道や鉄道路線が寸断。

災害の予想は難しいですし、災害地域でも住みたい場所というものが人それぞれあるでしょう。
そうした価値観は別として、長年その地域に住んでいる人のお話を聞くと災害に巻き込まれない土地選びのヒントになります。

その災害時の例を記事にしてます。

木曽平沢。
地名の通り、注意点は沢。

川沿いや山の麓、崖地などは直感的に自然災害に巻き込まれそうだな、と感が働きやすいと思います。
沢、はどうでしょう。
さらに付け加えるなら、普段ちょろちょと流れている控えめな沢
私の滞在地で被害が出たところは、ほとんどそのような沢がある場所でした。
川沿いの宿場町で山も迫った地域ですが、川や山は堤防や擁壁の工事などがすでに整っており、大きな被害はでませんでした。
もう少し豪雨がつづいたら堤防を越えそうな状況ではありましたが、、、。

今回被害の出た場所は、10数年前の豪雨でも全く同じ場所で土砂崩れがあったそうです。
計3箇所で目立つ被害があったのですが、ぴったりと同一の場所。
その全てに小さな沢がありました。
川沿いや急斜面は危険を認識しやすく、整備予算を使うことに住民の理解も得やすいでしょう。
整備の優先順位は当然ありますから、普段はおとなしい沢への対策は後回しになってしまうのかもしれません。

沢の水が近くにあると、生活に潤いをあたえてくれます。
飲み水、菜園の水遣り、心地のよい音、私自身も好きなところが沢山あります。
全ての沢が整備されてしまった、味気無いものです。
しかし、自然の眺めや心地よさだけで選んでしまうのは危険だなと考え直しました。

私が住いにしている朝日村は、それこそ朝日がよく拝めそうな畑が広がる開けた場所です。
しかし畑の面積が大きい関係で、場所によっては風にのった土や砂に悩ませられます。
また少し車を走らせれば山中の豊かな自然もあります。
記事中で説明した豪雨のとき、その山中に住いを借りていた知人は引越しを決断しました。
小さい子供の避難まで考えると、そこに住むことは危険だと感じたそうです。

地元の古参に町の歴史や災害の履歴を聞いてみる。
自然豊かな土地選びの際は、必ず実施してください。
地名にもヒントが隠されています。
沼や川などつく地名は、今は存在しなくてもかつてはそうした場所であった可能性があります。
地元の図書館で、地図の遍歴などを調べてみるのもよい情報収集。

場所を知って、対処

今回は移住前の2つの注意点を記事にしました。
安さに関しては、裏側にある地方独自の費用を把握しておきましょう。
都市圏からの移住は、大抵が自然環境のよさを望んでのことでしょう。
しかし、自然はときに大きな災害も運んできます。
土地ならではの災害履歴はきちんと知って下さい。

情報を得たら、細かいことはそれぞれ対処。
例えば割高なプロパンガスしか使えない地域なら、記事で紹介したような石油(灯油)給湯器や電気設備の使用を考える。
プロパンガスは業者によって金額もまちまちなので、必ず見積もりサイト等で料金の比較をする。
事前にそこがどういった場所なのかを知っていれば、応じて解決できる方法はいくらでもあります。

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